校長室だより

3学期始業式

今日から3学期が始まり、生徒たちの声が響くげんきな学校に戻りました。冬休みを満喫してきたようで、生徒たちは笑顔でいっぱいでした。3学期も自分らしく輝いて欲しいと願っています。

【始業式 校長講話】

新しい年を迎えました。2026年(令和8年)の幕開けはいかがだったでしょうか。私の今年の最初の出勤日、正門を入ったところにある本校のシンボルツリー、紅梅が、赤い花を咲かせ始めていました。久しぶりの出勤を歓迎してくれたかのようで、「今年、鴻巣女子高校で、きっと良いことがあるぞ」と明るい気持ちになりました。皆さんにとっても、今年一年が良い年になることを心から願っています。

さて、お正月のお茶の間を賑わせた話題の一つ、箱根駅伝。今年は、青山学院大学が3連覇を成し遂げました。青山学院大学の原監督は、毎年ユニークな作戦名を立てることで有名で、今年の作戦名は、「輝け大作戦」でした。記者会見では、「一人ひとりが一番星となり、輝いて走って欲しい」という願いを込めたと話していました。大会の結果は、区間記録の更新など選手一人ひとりが見事な走りを見せ、チーム全体が眩く、光り輝きました。もちろん、その背景に、日頃のたゆまぬ努力があったことは言うまでもありません。選手の皆さんに敬意を表したいと思います。

 ここで、夜空の星を思い浮かべてみましょう。星には、今話した選手たちのように眩く光る星もあれば、ひっそりと静かに灯る星もあります。実はその数、明るく光る星はごく僅かで、目立たずとも、ひっそりと光り続ける星の方がはるかに多いです。

 そこで今日は、比叡山延暦寺で天台宗を開いたお坊様、「最澄」の教えを紹介します。「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」という言葉です。少し難しい四字熟語と感じるかもしれませんが、漢字を一つずつ、訓読みすると、わかりやすくなります。「一」は、ひとつ。「燈」は、ともしび。「照」は、てらす。「隅」は、すみ。つまり、「一燈照隅」とは、「一つの灯火が隅を照らす」という意味であり、「一人ひとりが自分の立場で光を灯し、その光が周囲を照らすことで、やがて全体が明るくなる」という教えです。たとえ、一人ひとりの努力や行動が小さいとしても、その積み重ねが社会全体に影響を与える大きな力になるということです。

 私たちの学校生活においても、「一燈照隅」の精神は大切です。1・2学期を振り返ってみると、文化祭では、生徒一人ひとりの協力があったからこそ、「こどものくに」や「ファッションショー」、クラスの出し物など、大きな企画を成功させることができました。 また、「時を守り、身を整え、礼を尽くす」などの学年目標の下、学校生活を規律正しく過ごそうとする皆さん一人ひとりの心掛けによって、本校は授業に集中できる落ち着いた学習環境を保っています。この雰囲気は、地域から高い評価を得ています。そして、冬休み中の部活動での努力、昨日も行われた「こども食堂」をはじめたとした地域でのボランティア活動など、こうした日々の小さな行動が、周囲に良い影響を与え、やがて大きな変化を生み出していきます。

 一人ひとりの小さな力が集まった時、クラスや部活動の力はさらに強まり、鴻巣女子高校全体の力となって、周囲に与える影響は計り知れないものになります。まずは、自分にとっての「一燈」とは何かを、じっくりと考え、自分らしい「あかり」を灯していきましょう。

 そして、この話は、生徒の皆さんだけのものではありません。先生方も含め、本校に関わる全ての人が、それぞれの立場で、毎日毎日を誠実に生きて、自分の「あかり」を灯していくことが大切です。その光を合わせ、学校全体をひと際明るい輝きにしていきましょう。1年を終えた時、「本当に素敵な学校であった」と全員が胸を張って言えるようになってほしいと、心から願っています。