校長室だより

◆ 新任式、始業式、入学式 ~ みんなで集える意味を考える ~

 生徒が集い、切磋琢磨し合い、心の成長とともに、人生と未来を考える空間・・・私の「理想の学校」です。

 令和3年度第1学期の始業式は、『みんなで集える意味を考える』をテーマに校長講話を行いました。

 

【以下、校長講話より】

 おはようございます。春休み中は、大きな事故もなく、皆さんが元気に新年度を迎えられることをうれしく思います。そして今日は、こうして体育館に集合して始業式を行うことができます…。2学年が制服で集える…。初めてのことで、とても新鮮な感じがしますね。今後、またどんな状況になるかわからないところもありますので、『出来る時に、出来る事を、出来る限り実施』していきたいと思っています。

 ◆はじめに    ~パンデミック(世界的流行)の経験から~

 菜の花の黄色がまぶしい季節になりましたね。新型コロナウイルスの出現から1年以上が過ぎ、ワクチン接種等の対策が検討されてはいるものの、相変わらず新型コロナウイルス感染拡大については、まだまだ気を緩めることができないのが現状です。第4波の兆候が見られるようだという報道もされています。私たちは、まさに後世に残る『パンデミック(世界的流行)』を経験している現状にあります。そして、これからも、いつどのような状況が訪れるか、先の見えない状態が続きます。1日も早い新型コロナウイルスの終息を願うばかりです…。そのような中で皆さんは、これまでの1年間、そして今も、様々なことを感じながら、自分なりに多くのことを考えてきたことでしょう。

 昨年5月28日に出された「教育長」から生徒の皆さんへのメッセージの中に、「毎日、朝起きて学校に行き、授業を受けたり部活をしたり、友だちとおしゃべりしたりといった学校生活は、奇跡のような瞬間の連続だった」とありました。だからこそ、学校で勉強出来ることに感謝の気持ちをもってしっかりと学校生活に取り組んでほしいとの温かいメッセージでした。私もその通りだなとしみじみ感じました…。皆さんの中にも、今まで「当たり前だと思っていたこと」が、実は、とても「ありがたいこと」なんだと、気付いた人も少なくないと思います。 

   ~ その『気づき』から生まれる『あなた自身の心の成長』を、これからも大切にしてください。 ~ 

◆みんなで集う、集えることの意味

 これまで、コロナ禍の前までは、何の疑問を持つことなく普通に全校で体育館に集まり、式典をはじめ、文化祭や講演会などの学校行事を当たり前のように、実施してきましたが、昨年はそれが叶いませんでした。たった1度だけ。体育祭では校庭で、全学年での開・閉会式が行えました♪こんなにも、たくさんの生徒がいて、こんなにも生き生きと目を輝かせて活力溢れる生徒が鴻巣女子高校にいることを、私はこの目で、肌で感じることができました…。はっきりと心に刻まれ、今でも忘れられません…。皆さんから元気をもらった気がしました。秋空の下、朝礼台の上で感じた、とても『貴重な瞬間』だったと思っています。私にとって始業式や終業式でのあいさつは、皆さんに語り掛けられる数少ない『授業のようなもの』です。実際に顔を見て、直接思いを伝えられることはありがたいことだと思っています。

 みんながその場にいて、みんなでその空気を感じ、そこから不思議な連帯感が生まれる…。そのことが一人一人の『次への頑張り』に繋がってくれればいいと思います。今日も、こうして感染防止対策を取りながらも、2・3年生の9クラスが体育館に集まって『一緒の時間と空間を共有できる』という、みんなで集う、集えることの『意味』を大切に感じてほしいと思います。今日は、実際に皆さんを前にして、皆さんの様子を直に感じながら、私なりに心を込めて話しています。これは、私にとって大切にしたい『気づき』でもあるからです…。 

◆さて・・・新しい学年が始まるにあたって、二つ話したいと思います。

* 一つは、『高い志』をもつということです。皆さんには今まで何度か「夢」を持ってほしいと話してきました。「夢」を持てたら、次は「志」へと進化させてください。「夢」は個人的な希望や願望を示す意味合いが強いのに対して、「志」は社会的意義のある、多くの人にとって有益な何かを成し遂げようとすること と定義できます。「志」というのは、困難であると承知の上で、あえて挑戦させる、人の心に大きな力を与えてくれるものでもあるのです。1年後の自分、社会にでる時の自分、そして10年後の自分はどのようでありたいでしょうか…。

 春は万物が新たに芽吹く季節。新学年が始まる今日は、理想とする自分に向かってスタートを切るのに最もふさわしい日でもあります。人は、心の在りようを変えれば行動が変わります。日々の習慣が変われば、新たな良き習慣が自分をより高い次元に押し上げていきます。例えば、本気で勉強する自分、部活動に打ち込む自分、壁を乗り越え、夢をつかみ取る自分になるというような「高い志」をもって、今日から『自分らしく』歩み始めてほしいと思います。 

* もう一つは、『挑戦する人間』であれということです。挑戦すること自体が、人を成長させます。また、仲間とともに挑戦することで友情は本物になります。これは、人がいくつになっても同じだと思っています。仮に失敗しても、失敗から学べばよいのです。私も数えきれないくらい失敗を経験しました…。落ち込むくらい大きなものもあれば、毎日の生活の中での小さな失敗まで入れると、失敗の連続です。ただ、そこで、落ち込んで潰れたままでなく、その失敗から学ぶ姿勢を忘れないことが大事なのです。その気持ちを忘れなければ、何とかなるものです。まさに「ピンチはチャンス!」なのです。失敗の痛みから立ち上がる経験は、皆さんに『本物の強さと自信』を与え、再挑戦は皆さんの『可能性』を限りなく伸ばすでしょう。恐れず、そしてこのくらいでいいと妥協せず、果敢に挑戦してほしいと思います。くれぐれも・・・挑戦せず「あの時やっておけばよかった…できたかもしれないのに…」と、後悔することだけはないようにしてくださいね。むずかしい表現をすると、社会においては困難で予測不能な国際情勢をはじめ多くの課題があります。皆さんが自らの人生を拓くとともに、地域及び社会全体の課題解決に貢献できるたくましい若者に成長することを期待します。

 ◆おわりに・・・ 鴻巣女子高校には優しく落ち着いたメロディの校歌があります。みんなで歌う機会はありませんでしたが、式典の中で流れる優しくも力強い素敵な校歌です。<4番構成>ですが途中で曲調が変わるので、広がりを感じませんか?校歌というのは、その学校の目指す『理想の姿』、『決意の表現』でもあります。

  その2番に……「われら乙女は 明るく清く 真理を求め いそしみ励む」

    3番には…「われら乙女は 正しく強く 理想を仰ぎ たゆまず進む」 という歌詞があります。 

 女子高校ということで、「おとめ」という表現になっていますが、『明るく清く、正しく強く、真理を求めて、理想に向かって一生懸命頑張る』ことは、男女を問わず、そして年齢に関係なく、『人として大切な心構え』であると思います。そういった「人としての魅力、すなわち人間性」が、大きな成果や幸せにつながるものであると思います。しっかりと心を磨き、自分を立派に成長させてください…。

  ~明るく清く、正しく強く、真理を求めて、理想に向かって一生懸命頑張る~

 私も、乙女の一人として、これからもずっと心がけていきたいと思っています。このあと流れる校歌・・・じっくり歌詞をかみしめて聞いてみてください・・・。

 それでは、新しい1年、希望をもって明るく元気に頑張りましょう。皆さんが健康で、充実した学校生活を送ってくれることを心から願って、第1学期 始業式のあいさつといたします。

                                        終わります。