校長室だより

2024年4月の記事一覧

白梅の集い

 本日(12日)、新入生の歓迎も兼ねて部活動紹介をする「白梅の集い」が行われました。
 新入生が中学1年、2年のときには、コロナ禍で思うように部活動もできなかったかもしれません。その分を高校生活で取り戻してほしいと思います。

 

 

保育科対面式

 11日(木)には、保育科の新入生と2年生、3年生との対面式がありました。

 2、3年生が、これからの保育科の学習の流れを説明しました。紙芝居では、新入生の一人一人の顔を見ながら演じ、手遊びは、全員を楽しい気持ちにさせるものでした。新入生のみなさんも努力を重ねて先輩たちのように、知識や技術を身に付けて行きましょう。

 最後に、新入生に手作りカードのプレゼントがありました。

 

 

 

第59回 入学式

 4月8日(月)に、本校の第59回入学式を行い、146名が入学しました。

 

 

 

 

 

 

  参考に校長式辞を掲載します。

 式辞

 本校のグランドの桜が満開の今日の佳き日に、PTA会長をはじめ、保護者の皆様方の御臨席を賜り、「令和六年度 埼玉県立鴻巣女子高等学校 第五十九回 入学式」を挙行できますことは、本校関係者にとりまして、大きな喜びでございます。

 ただ今、入学を許可いたしました、一四六名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの入学を教職員、在校生一同、心から歓迎いたします。

 本校は、昭和四一年三月に鴻巣高校から分離独立して、鴻巣女子高校としてスタートして以来、半世紀以上に渡って、本校の目指す学校像にある「自立した女性の育成」に取り組み、一万三千人あまりの卒業生を輩出し、現在に至っています。 現在、国や県では、女性の社会進出での活躍を期待しており、女性の働きやすい環境へと社会は変わりつつあります。

 そうした社会情勢も踏まえ、入学した皆さんには、社会で活躍できる人材になってほしいと願っております。

 そのために、本校での学校生活を送るにあたって一つお話します。

 昨年十一月の朝日新聞に掲載されたTBS日曜劇場「VIVANT」や「半沢直樹」のドラマを手掛けた福沢克雄監督へのインタビューの記事です。福澤監督は小学生のころからラグビーを始め、高校ではやめようと思っていたそうです。しかし、ラグビーをやっていた証を残こす思いで頑張ったところ、高校日本代表に選ばれ、母親は、大喜びして、ラグビーをやめるにやめられず大学でもつづけることになってしまいます。大学時代は、高校日本代表であったという期待になかなか応えられず、毎日厳しい練習に耐えていたそうです。そうした思いから、卒業後はラグビーから距離を置いて、TBSでドラマ制作のアシスタントディレクタ―の職に就きます。そのアシスタントディレクターの仕事も厳しく、周りの人は次から次に辞めていくような状況であったそうです。しかし、大学のラグビーの練習に比べれば大したことはないという気持ちで仕事を続けることができたと、回想しています。

 この話をとおして私が言いたいのは、福澤監督のような厳しい練習に耐えろということではなく、また、部活動で好成績を取るということでもありません。高校生活で部活動でも生徒会活動でも学校の中で熱中できることに取り組んでほしいということです。三年間やり続ければ、それなりに経験を積め、自信を持つことができるということです。部活では、体力的に厳しいときもあるかもしれません。しかし、そういう時に友達と一緒に乗り越えることで、連帯感、信頼関係など授業の中だけでは養えない人格形成上の成長を期待できます。

 コロナ禍で人間関係づくりが養えていないことから、友達とのトラブルを起こすことや、ちょっと厳しいものからすぐに退いてしまう傾向が強く見受けられます。何事にも安きに流れるのではなく、トラブルの修復、課題や問題に立ち向かえる気力を養ってほしいと思っています。

 福澤監督は、学生時代に頑張り抜いた経験があるからこそ、厳しい仕事にも耐えられ、世間から注目されるドラマを制作できたのだと思います。

 二年後には高校卒業後の進路を決めることになります。進学にしろ就職にしろ、学校推薦という形で進路を決める生徒が大半です。そこで問われるのが、高校生活で何をしてきたか、です。

 高校生活に期待を寄せている新入生の皆さんに式辞をとおして叱咤激励をするものです。ぜひ、本校で有意義な高校生活を送ってほしいと願っています。

 結びに、皆さんの頑張りを本校の教職員は全力でサポートします。保護者の皆様におかれましては、思春期の難しい年ごろとは存じますが、ぜひ、ご家庭でもお子様とのコミュニケーションを大切にしていただき、基本的生活習慣や家庭学習の御指導などに、格別の御協力をお願い申し上げます。鴻巣女子高校での高校生活を思い切り楽しみ、三年後にはお子様が心身ともに大きく成長した姿で、鴻巣女子高校を巣立ってくれることを祈念して、式辞といたします。

  令和六年四月八日

        埼玉県立鴻巣女子高等学校長 小川 剛